ダビデが頼りにしたもの2021年06月27日

ダビデはノブの祭司アヒメレクのところに来た。アヒメレクは震えながら、ダビデを迎えて言った。「なぜ、お一人で、だれもお供がいないのですか。」
                         サムエル記第一 21章1節

 ヨナタンとダビデの感動的な友愛ストーリーに続いて記されているのは、サウロから逃れるために必死になっているダビデの言動です。
 祭司アヒメレクの前では、奥歯に物が挟まったような説明をし、ガテの王アキシュの前では、「気が変になったふり」をしています。
 しかし、少し視点を変えてみると、ダビデと神さまとの信頼のストーリーが見えてきます。ヨナタンに助けられ、逃走を始めるダビデは、まず最初にどこに行ったでしょうか。祭司アヒメレクのもと(1節)でした。また逃走のために必要な食糧として用意したものも、「聖別されたパン」(6節)でした。さらに逃走中、身を守るために必要な武器も、祭司の服エポデのうしろに大切に保管されていた「ゴリヤテの剣」(9節)でした。
 ダビデの人脈から考えると、祭司アヒメレク以外の所で食料や、武器を手に入れることもできたでしょう。しかしダビデは、困難の中、「生ける神」「万軍の主」(ゴリヤテを倒す時に使ったダビデの神さまに対する表現)に頼るしかないと思ったからこそ、彼の足は、まず最初に祭司の元に向かったのです。そして神さまも、神さまを第一にするダビデを確かに守られました。イエスさまのことばを思い出します。

まず神の国と神の義を求めなさい。そうすれば、これらのものはすべて、それに加えて与えられます。                マタイの福音書 6章33節

 あなたは困難を前にして、どこに向かいますか。何を頼りにしますか。神さまですか、それとも人ですか、お金ですか。今週も、どのような問題課題に対しても、人にでもなく、お金でもなく、まず神さまのところに向かい、そこから踏み出しましょう。 (吉持日輪生)