20140810 彼のかたちどおりの子を生んだ2014年08月10日

アダムは、百三十年生きて、彼に似た、彼のかたちどおりの子を生んだ。彼はその子をセツと名づけた。                    創世記5章3節

創世記5章は、私たちの目を疑うような数字が続きます。アダムの生涯は930歳(5節)。アダムの子セツの生涯は912歳(8節)。セツの子エノシュの生涯は905歳(11節)と、このように驚くべき数字が続きます。けれどもその後、読み進めると27節、アダムから8代目のメトシェラが969歳生きたとあり、聖書を読む限りこのメトシェラさんが最高長寿者です。
さてこのような、超長寿な数字が続く中で、ほのぼのできる箇所もあります。それが上記聖書箇所です。少しアダムになった気分で読んでみると、アダムとエバにとって妻エバのお腹が膨らみ、だんだん大きくなるにつれ、不安を覚えたことでしょう。何が入っているのか、この先どうなるのか…。このような不安を抱えながら、生まれてきた子どもを見て安堵した。そのようなアダムとエバの思いがこの3節に現われています。「彼のかたちどおりの子を生んだ」。今であれば当たり前のことですが、最初の人間アダムとエバにとっては不安だったのでしょう。自分たちのかたちどおりの子どもで良かったと思ったことでしょう。
しかし「彼のかたちどおりの子を生んだ」には、もう一つ忘れてはならない意味があります。それはアダムとエバは、神のかたちに似せて造られた存在でしたが、アダムとエバの子どもたち、そしてその子孫にあたる私たちは「アダムとエバのかたち」に似た存在だということです。つまり私たちは「神のかたちに似せて造られた存在」と「アダムとエバの罪性」とが共存しているのです。ですから私たちは神さまに似た性質を持ちながらも、罪ゆえにその性質がゆがめられ、それゆえに様々な問題、課題に直面します。だからこそ私たちは神さまのことばである聖書に親しみながら、神さまに似た性質がより良く、より強く働くようにする必要があるのです。ぜひ共に聖書に親しみましょう。