「ハラル」と「ほめたたえる」2016年06月26日

【主】はこう仰せられる。「知恵ある者は自分の知恵を誇るな。つわものは自分の強さを誇るな。富む者は自分の富を誇るな。    エレミヤ書9章23節
【主】に向かって歌い、【主】をほめたたえよ。主が貧しい者のいのちを、悪を行う者どもの手から救い出されたからだ。      エレミヤ書20章13節

 ここ数回の恵泉では、日本語では分かりづらいヘブライ語の特徴に注目しています。今回は、「ほめたたえる」と訳されることの多い「ハラル」という動詞について、見ていきましょう。
 ヘブライ語の「ハラル」とは、辞書で、praise, extol, boast と紹介されており、日本語では「ほめたたえる」「誇る」と訳されることが多い動詞です。この「ハラル」は、「ハラル」する対象、目的語が重要です。
 上記の箇所を見てください。1つ目の箇所で、「誇るな」と訳されている部分は「ハラル」です。つまり、知恵や力、富を「ハラル」するなと言われているのです。次に、2つ目の箇所は、「ほめたたえよ」が「ハラル」で、主を「ハラル」せよと言われているのです。このように、何を「ハラル」するかで訳し分けられています。また、「買う者は『悪い、悪い』と言うが、買ってしまえば、それを自慢する。」(箴言20:14)というように、日本語では自慢すると訳されている箇所もあるのです。
 さて、皆さんは、日々の生活で何を「ハラル:誇って」いるでしょうか。
私たちには、誇りとするものが沢山あります。知恵、力、富、つまり、学歴や職場での地位、お金、経験や能力、所有しているもの、それらを「ハラル:誇って」も何の意味もないのです。それらを「ハラル:誇る」ということは、「ハラル」すべき方を「ハラル:誇る」ことができていないということです。上記の1つ目の箇所の続きには、このように記されています。「誇る者は、ただ、これを誇れ。悟りを得て、わたしを知っていることを。わたしは【主】であって、地に恵みと公義と正義を行う者であり、わたしがこれらのことを喜ぶからだ。−−【主】の御告げ−−」主を「ハラル:ほめたたえ」、主を知っていることを「ハラル:誇る」者となりましょう。(吉持尽主伝道師)

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