「知恵」はどこにあるのか ― 2025年06月01日
こうして、神は人間に仰せられた。「見よ。主を恐れること、これが知恵であり、悪から遠ざかること、これが悟りである」と。 ヨブ記28章28節
ヨブ記28章は、ヨブによる「知恵」についてのメッセージが記されています。ヨブ記28章の冒頭で取り上げているのが、「銀の鉱山のこと」「金の精錬のこと」(1節)、そして「鉄や銅の取り出し方」(2節)にも言及しています。さらに鉱石を探すための「縦坑を掘り進むこと」(4節)も記されています。さらに興味をそそるのが5節「地はそこから食物を産み出すが、その下は火のように沸き返っている」とあり、地熱、マグマへの言及と思われる内容もあります。
ヨブ記の執筆年代は、諸説ありますが、一番歴史が浅いものとして考えられる根拠の一つは、エゼキエル書です。エゼキエル書14章14節に「たとえ、そこにノアとダニエルとヨブの、これら三人の者がいても、彼らは自分たちの義によって自分たちのいのちを救い出すだけだ──神である主のことば──」とあるため、紀元前6世紀頃に活躍したエゼキエルの時代より前には、ヨブ記が存在していたと考えられます。その時代でも、これだけの知識があったことに驚かされます。しかし、このようなヨブの時代の最新の知識を語りつつ、ヨブが伝えたかったことは、12節「しかし知恵はどこで見つかるのか。悟りがある場所はどこか」でした。
このように問いかけた後、ヨブは、知恵について「生ける者の地」(13節)、「深淵」「海」(14節)でも見つけることができず、「純金」「銀」(15節)、「オフィルの金」「縞めのう」「サファイア」(16節)、「玻璃(はり)」「純金の器」(17節)、「珊瑚」「水晶」「真珠」(18節)、「クシュのトパーズ」(19節)をもってしても得られないと語ります。
そして20節では「では、知恵はどこから来るのか」と問いかけます。その問いの答えが、冒頭で引用した28節につながります。ソロモンが記した箴言に、似たようなことばが記されています。「主を恐れることは知識の初め」(箴言1章7節前半)、「自分を知恵のある者と考えるな。主を恐れ、悪から遠ざかれ」(箴言3章7節)、「主を恐れることは知恵の初め、聖なる方を知ることは悟ることである」(箴言9章10節)、「主を恐れることは知恵の訓戒」(箴言15章33節前半)。
ソロモンにも通じるヨブ記の知恵のことばを思い出しつつ、私たちも今週「主を恐れ、悪から遠ざかり」日々歩みましょう。 (吉持日輪生)
ヨブ記28章は、ヨブによる「知恵」についてのメッセージが記されています。ヨブ記28章の冒頭で取り上げているのが、「銀の鉱山のこと」「金の精錬のこと」(1節)、そして「鉄や銅の取り出し方」(2節)にも言及しています。さらに鉱石を探すための「縦坑を掘り進むこと」(4節)も記されています。さらに興味をそそるのが5節「地はそこから食物を産み出すが、その下は火のように沸き返っている」とあり、地熱、マグマへの言及と思われる内容もあります。
ヨブ記の執筆年代は、諸説ありますが、一番歴史が浅いものとして考えられる根拠の一つは、エゼキエル書です。エゼキエル書14章14節に「たとえ、そこにノアとダニエルとヨブの、これら三人の者がいても、彼らは自分たちの義によって自分たちのいのちを救い出すだけだ──神である主のことば──」とあるため、紀元前6世紀頃に活躍したエゼキエルの時代より前には、ヨブ記が存在していたと考えられます。その時代でも、これだけの知識があったことに驚かされます。しかし、このようなヨブの時代の最新の知識を語りつつ、ヨブが伝えたかったことは、12節「しかし知恵はどこで見つかるのか。悟りがある場所はどこか」でした。
このように問いかけた後、ヨブは、知恵について「生ける者の地」(13節)、「深淵」「海」(14節)でも見つけることができず、「純金」「銀」(15節)、「オフィルの金」「縞めのう」「サファイア」(16節)、「玻璃(はり)」「純金の器」(17節)、「珊瑚」「水晶」「真珠」(18節)、「クシュのトパーズ」(19節)をもってしても得られないと語ります。
そして20節では「では、知恵はどこから来るのか」と問いかけます。その問いの答えが、冒頭で引用した28節につながります。ソロモンが記した箴言に、似たようなことばが記されています。「主を恐れることは知識の初め」(箴言1章7節前半)、「自分を知恵のある者と考えるな。主を恐れ、悪から遠ざかれ」(箴言3章7節)、「主を恐れることは知恵の初め、聖なる方を知ることは悟ることである」(箴言9章10節)、「主を恐れることは知恵の訓戒」(箴言15章33節前半)。
ソロモンにも通じるヨブ記の知恵のことばを思い出しつつ、私たちも今週「主を恐れ、悪から遠ざかり」日々歩みましょう。 (吉持日輪生)
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