預言者とはどういう人か2017年06月11日

その夜、神はバラムのところに来て、彼に言われた。「この者たちがあなたを招きに来たのなら、立って彼らとともに行け。だが、あなたはただ、わたしがあなたに告げることだけを行え。」              民数記22章20節 

民数記22章に登場する主要人物2人の名前がとても似ていて、内容を理解する上で惑わされます。ひとりはモアブの王でツィポルの子バラク。もうひとりはベオルの子バラムです。バラムについては、新約聖書ペテロの手紙第二2章16節で「預言者」と紹介されています。ここではバラク王と預言者バラム、と表現したいと思います。
さてバラク王は、エジプトから出てきたイスラエル人を脅威に思い(2、3節)、イスラエル人をのろってもらうため、預言者バラムのところへ使いを出します。預言者バラムへの神さまの答えは、はっきりしていました。12節「あなたは彼らといっしょに行ってはならない。またその民をのろってもいけない。その民は祝福されているからだ」と言われます。そのため預言者バラムは、いっしょに行きませんでした。しかしバラク王は諦めず、さらに「前よりも大ぜいの、しかも位の高いつかさたち」(15節)を遣わします。その時、預言者バラムに告げられたことばは「立って彼らとともに行け。だが、あなたはただ、わたしがあなたに告げることだけを行え」(20節)でした。そのため預言者バラムは出かけますが、途中ろばと預言者バラムとの不思議な出来事があり、その中で預言者バラムは再び主の使いから「この人たちといっしょに行け。だが、わたしがあなたに告げることばだけを告げよ」(35節)と言われます。
結局、この22章では、このバラク王と預言者バラムのやりとりが記されているだけですが、この章ほど「預言者」の役割をしっかり言い表わしている箇所はありません。「わたしがあなたに告げることばだけを告げる」。これが預言者の役割でした。
コリント人への手紙第一13章に「預言の賜物」、また14章には「預言する者」ということばがありますが、「聖書」という書物が与えられている私たちにとって「聖書」以上に確かな預言のことばはありません。ですからこんにちの「預言の賜物」「預言する者」とは、「神さまから告げられたことば、すなわち聖書のことばを告げる人たち」となります。預言の賜物が与えられている方々が、ますます、しっかりとこの役割を担っていけるように祈りましょう。(吉持日輪生)

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