20151122 自然を治められる神さま2015年11月22日

モーセとアロンは主が命じられたとおりに行った。彼はパロとその家臣の目の前で杖を上げ、ナイルの水を打った。すると、ナイルの水はことごとく血に変わった。ナイルの魚は死に、ナイルは臭くなり、エジプト人はナイルの水を飲むことができなくなった。エジプト全土にわたって血があった。
出エジプト記7章20〜21節

この「水が血になる」という災いが、このあとエジプトに下る「10の災い」の1つ目の災いです。この災いを文字通り「水が血になった」と捉えることも一つの解釈ですが、いわゆる「赤潮現象」と捉えることもできます。「赤潮現象」とは「プランクトンの異常増殖」で、私の幼い頃にはよくニュースで取り上げられていました。その内容は、「赤潮」による「大量の魚の死」と「悪臭」です。上記聖書箇所の「ナイルの魚は死に、ナイルは臭くなり」と重なること、また見た目も「赤く」なるため「赤潮現象」を神さまが災いとして起こされたと捉えることができます。そして8章に入ると2つ目の災いが記されています。「アロンが手をエジプトの水の上に差し伸ばすと、かえるがはい上がって、エジプトの地をおおった」(出エジプト記8章6節)。つまり2つ目の災いは「かえるの大量発生」でした。この災いを「赤潮現象」から考えると、「プランクトンの異常増殖」により大量の魚が死に、その結果「かえるの卵」や、「オタマジャクシ」を餌にしていた魚が減少、ゆえに「かえるの大量発生」へとつながったと考えられます。そして8章では3つ目の災いも始まります。「そこで彼らはそのように行った。アロンは手を差し伸ばして、杖で地のちりを打った。すると、ぶよは人や獣についた。地のちりはみな、エジプト全土で、ぶよとなった」(出エジプト記8章17節)。これも「かえるの大量発生」のつながりで考えると、「大量のかえるの死骸」に蛆虫が発生し、それが大量の「ぶよ」となったと考えられます。
神さまは、生命の連鎖を支配し、管理する力があるからこそ、これらの災いがエジプトにもたらされたのです。私たちもパロのように心を頑なにせず、日々の生活の中で起る小さな災い、大きな災いから神さまの御声をしっかりと聞き取り、その御声に従って歩ませていただきましょう。      (吉持日輪生牧師)