順調な時こそ良く祈り、良くみことばに親しむ2023年05月21日

この後、アンモン人の王ナハシュが死に、その子が代わって王となった。ダビデは、「ナハシュの子ハヌンに真実を尽くそう。彼の父は私に真実を尽くしてくれたのだから」と言った。               歴代誌第一 19章1~2節前半

 今回は、歴代誌第一19章と20章を取り扱います。歴代誌第一19章は、サムエル記第二10章とほぼ同じ内容です。「真実を尽くそう」(2節)とするダビデ王に対して、「ナハシュの子ハヌンは、ダビデ王から遣わされた家来たちを捕らえ、ひげを剃り落とし、衣を半分に切って腰のあたりまでにして送り返した」(4節)。このことがきっかけとなり、近隣諸国を巻き込んでの戦争となります。ハヌンとアンモン人たちは、銀千タラントで、アラム・ナハライム、アラム・マアカ、ツォバから戦車と騎兵を雇い、戦いに臨みますが、負けてしまいます。
 そして歴代誌第一20章は、このように始まります。

年が改まり、王たちが出陣する時期になった。ヨアブは軍勢を率いてアンモン人の地を打ち滅ぼし、ラバに来てこれを包囲した。しかしダビデはエルサレムにとどまっていた。ヨアブはラバを討って、これを破壊した。    歴代誌第一 20章1節

 一方、サムエル記第二11章は、このように始まります。

年が改まり、王たちが出陣する時期になった。ダビデは、ヨアブと自分の家来たちとイスラエル全軍を送った。彼らはアンモン人を打ち負かし、ラバを包囲した。しかし、ダビデはエルサレムにとどまっていた。    サムエル記第二 11章1節

 このように歴代誌第一20章1節とサムエル記第二11章1節もほぼ同じ内容で始まるのですが、サムエル記第二11章は2節から、ダビデ王が犯したウリヤの妻バテ・シェバとの罪について記しています。しかし歴代誌第一20章には、そのことは全く記されていません。
 歴代誌第一では、ダビデ王さまの圧倒的な強さだけを明らかにし、周りに敵なしの状況を伝えています。しかしサムエル記第二11章と読み重ねる時、まさにそのような順調な中、ダビデ王の弱さ、罪深さの出来事が起こっていたのです。
 私たちも、順調な時こそ、神さまの前に良く祈り、良くみことばに親しみ歩むことの大切さを教えられます。今週も、良く祈り、良くみことばに親しむ日々を歩みましょう。 (吉持日輪生)