20131110 目的を明確にする2013年11月10日

「イエスは、この十二人を遣わし、そのとき彼らにこう命じられた。『異邦人の道に行ってはいけません。サマリヤ人の町にはいってはいけません。イスラエルの家の滅びた羊のところに行きなさい。』」  マタイの福音書10章5~6節

 イエス様は12人弟子を第一回目の短期宣教に派遣しました。そのとき、豊かな実を結ぶ働き人となるためにいくつかの原則を教えられました。そのひとつは、奉仕において目的を明確にすることです。イエス様は彼らに異邦人の道に行ってはいけないと、さらにサマリヤ人の町に入ってもいけないと命じられました。そしてイスラエルの家の滅びた羊のところに行きなさいと命じられたのです。この宣教旅行において、同胞のユダヤ人伝道に集中し、異邦人やサマリヤ人への伝道を制限されたのです。なぜイエス様はユダヤの国内に限定し、ユダヤ人だけに伝道しなさいと命じられたのでしょうか。
 その理由は、宣教において置かれた状況の中で目的を明確にすることでした。12人の弟子たちは初めて福音を宣べ伝える働きに遣わされたのです。それまで福音宣教はイエス様だけがしておられました。もちろんイエス様のお心は全世界の人々が福音を聞き、信じて救われることです。しかし福音を全世界に届かせるためには、まず弟子たちが神様の選びの民であるユダヤ人に宣べ伝えることから始めることが必要だったのです。弟子たちのほとんどは田舎のガリラヤ出身であり、多くは漁師たちでした。彼らが直ちにサマリヤ人や異邦人という異なる文化を持つ人々に伝道することは無謀なことだったのです。だからイエス様は訓練のために、同胞のユダヤ人に限定して彼らを派遣したのです。
 このイエス様の教えは私たちにも適用できるのです。私たちも一気に大きな目標を掲げて奉仕に取り組みがちです。そうではなくて、今おかれている現状の中で目的を明確にして奉仕する必要があるのです。