気をつけよう!2020年11月29日

ついにサムソンは、自分の心をすべて彼女に明かして言った。「私の頭には、かみそりが当てられたことがない。私は母の胎にいるときから神に献げられたナジル人だからだ。もし私の髪の毛が剃り落とされたら、私の力は私から去り、私は弱くなって普通の人のようになるだろう。」 
                         士師記16章17節

 士師記16章に記されている「サムソンとデリラ」のやり取りに目をとめる前に、サムソン誕生の場面を振り返りましょう。

見よ。あなたは身ごもって男の子を産む。その子の頭にかみそりを当ててはならない。その子は胎内にいるときから、神に献げられたナジル人だから。彼はイスラエルをペリシテ人の手から救い始める。」       
                         士師記13章5節

 士師記13章にも16章にも出てくる「神に献げられたナジル人」について民数記に次のように記されています。

「イスラエルの子らに告げよ。男または女が、主のものとして身を聖別するため特別な誓いをして、ナジル人の誓願を立てる場合、その人は、ぶどう酒や強い酒を断たなければならない。…彼がナジル人としての聖別の誓願を立てている間は、頭にかみそりを当ててはならない。主のものとして身を聖別している期間が満ちるまで、彼は聖なるものであり、頭の髪の毛を伸ばしておかなければならない。」  
                         民数記6章2~5節(抜粋)

 サムソンの力の源は、ナジル人として「髪の毛にかみそりを当てない」ことにありました。そのことをふまえて「サムソンとデリラ」のやりとりを見ると、サムソンが少しずつ真実に近い話をしていくことに気付かされます。
 「干していない七本の新しい弓の弦」(6節)、「仕事に使ったことのない新しい綱」(11節)、「機の経糸と一緒に私の髪の毛七房を織り込み、機のおさで締めつけておくならば」(13節)となります。髪の毛のように細い「弓の弦」「新しい綱」、そして次に「髪の毛」に直接触れる内容となり、最後に冒頭17節へと至ります。
 サタンの歩み寄りは、本当に巧妙、わずかずつです。今週もサタンの働きに気を付けて歩みましょう。                    
                                (吉持日輪生)