神さまとの食事の交わり2017年07月16日

彼らに言え。これがあなたがたが主にささげる火によるささげ物である。一歳の傷のない雄の子羊を常供の全焼のいけにえとして、毎日二頭。一頭の子羊を朝ささげ、他の一頭の子羊を夕暮れにささげなければならない。
民数記28章3~4節

民数記28章には、様々ないけにえの規程が記されていますが、大きく分けると献げ物には3種類あります。その3種類とは「動物」「穀物」「注ぎのささげ物(飲み物)」です。例えば3節に「一歳の傷のない雄の子羊」と「動物」の献げ物が記され、さらに5節には「穀物のささげ物としては、上質のオリーブ油四分の一ヒンを混ぜた小麦粉十分の一エパとする」と「穀物」の献げ物が記されています。そして7節には「それにつく注ぎのささげ物は子羊一頭につき四分の一ヒンとする。聖所で、主への注ぎのささげ物として強い酒を注ぎなさい」と「注ぎのささげ物(飲み物)」について記されています。
ここまで読まれて何かに気付かれたでしょうか。「動物(肉)」「穀物(パン)」「飲み物(強い酒)」。これは「おかず」「ごはん」「汁物」といった私たちが日々食する食事の3要素と重なります。つまり「いけにえ」とは、礼拝を献げる神さまとの食事の交わりの時であったと捉えることができます。そしてその流れの中に、イエスさまとの「最後の晩餐」や、また私たちの教会では毎月最初の主日礼拝の中で持つ「聖餐式」があるのです。
しかし、「最後の晩餐」においても、また私たちが行なう「聖餐式」においても、そこにあるのは「パンとぶどう酒」、すなわち「穀物の献げ物」と「注ぎの献げ物」だけです。「動物の献げ物」はどこへ行ってしまったのでしょうか。「最後の晩餐」における「動物の献げ物」はイエスさまであり、「聖餐式」における「動物の献げ物」もイエスさまであると同時に、イエスさまに贖われたクリスチャンひとりひとりと理解することができます。
8月の聖餐式の時、「パンとぶどう酒」を食しつつ、「私を神さまのために差し出します」と祈り、自らを「動物の献げ物」と重ねながら、聖餐の恵みに与るのも一つの聖餐式の持ち方です。今週も、自らを「生きた供え物」(ローマ12章1節)として、神さまに差し出しつつ歩みましょう。
(吉持日輪生)