上に立つ権威 ― 2026年07月26日

人はみな、上に立つ権威に従うべきです。神によらない権威はなく、存在している権威はすべて、神によって立てられているからです。
                  ローマ人への手紙 13章1節

 上に立つ権威とは、今日で言えば行政・立法・司法を含む広い意味での政府関係者を指します。3〜7節の文脈から、支配者、剣を帯びる者、徴税者として言い換えられています(テトスへの手紙3章:1節、ペテロへの手紙第一2章13~14節参照)。
 政府関係者の権威に従うべき理由は、その権威が神によって立てられているからです(箴言8章:15節、ヨハネの福音書19章:11節参照)。ここで重要なことは、従う相手は政府関係者「個人」ではなく、その人に与えられた「権威」だという区別です。個人的な悪用・乱用には従う必要はなく、むしろ抵抗すべきです(使徒の働き5章29節、ダニエル書3章、6章)。 包丁は料理にも殺人にも使えるように、権威自体は悪ではなく、悪用する人間が問題なのです。よって、権威の目的を理解し、正しく関わることが重要です。この区別と神さまの目的を理解すると、ローマ人への手紙13章は受け入れやすくなり、感謝の気持ちを持つまでになります。
 ローマ人への手紙13章からは神さまが政府の権威を立てた2つの目的を読み取ることができます。第一に、悪を行う者を公正に罰することです(4節)。個人的な復讐だと、結局、悪に悪を返すという悪循環になってしまうので、公正な第三者としての裁きが必要です。政府が武力を持ち、使えるのはそのためです。 第二に、税制を運用することを通して、国民の生活を向上させることです(6節)。いずれの目的も政府関係者個人の益ではなく、国民が正義、安全、福祉を享受するためにあります。
 最後に、適用として2つのことを考えてみましょう。第一に、神さまに感謝しつつ政府の存在を認めることです。政府関係者が神さまから与えられた権威を理解し、職務を忠実に果たせるように祈り、選挙の時に、国民の益のために働く政治家を選ぶことも大切です。第二に、政治の分野に積極的に関わることです。立てられた目的を実現できるよう、正当な政府関係者に協力し、従います。その目的を見失った政府関係者には愛と知恵をもって声を上げます。また、4節・6節で政府関係者が「神のしもべ」「神の公僕」と呼ばれているように、政治分野は尊い働きなので、正義を実現し、安全と福祉を向上させる賜物が与えられたら、政治の分野で活躍することを真剣に祈り検討しましょう。           (ハレファ・スルヤ)

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