愛と真実さのある人間関係2021年11月14日

この後、アンモン人の王が死に、その子ハヌンが代わって王となった。
                         サムエル記第二10章1節

 今回は、上記聖書箇所に登場する「アンモン人」に目を留めたいと思います。聖書に最初に登場する「アンモン人」は、創世記19章です。
こうして、ロトの二人の娘は父親によって身ごもった。姉は男の子を産んで、その子をモアブと名づけた。彼は今日のモアブ人の先祖である。妹もまた、男の子を産んで、その子をベン・アミと名づけた。彼は今日のアンモン人の先祖である。
                         創世記19章36~38節

 このことから「アンモン人」は、アブラハムの甥ロトの子どもですから、アブラハムの親族となります。けれどもイスラエル人とアンモン人との歴史は、対立の歴史で、そのことが、鮮明に現われていくのが士師記の時代です。
 しかし、そのような歴史を経ながらも、ダビデ王の時代、アンモン人との関係は、良いものでした。

ダビデは、「(アンモン人)ナハシュの子ハヌンに真実を尽くそう。彼の父が私に真実を尽くしてくれたように」と言った。     サムエル記第二10章2節前半

 ここに、前回取り扱ったサムエル記第二9章とのつながりが見えてきます。それは、「真実」です。

ダビデは言った。「サウルの家の者で、まだ生き残っている人はいないか。私はヨナタンのゆえに、その人に真実を尽くしたい。」      サムエル記第二9章1節

 ダビデ王は、命を狙われ続けたサウル王の息子ヨナタンと真実な関係を築き、同じ真実さをもって障害のあるヨナタンの息子を受け入れ、同じ真実さをもって敵対関係にあったアンモン人との真実な関係も築き上げていったのです。
 私たちの人間関係も、「愛」だけでなく、「真実さ」が必要です。今週も、神さまからの「愛」と「真実さ」をいただいて、互いに愛し合い、互いに赦し合う関係を作り上げていきましょう。                  (吉持日輪生)