教会の目的宣言文と6つの働き(柱)2019年09月01日

ところが、その中にキプロス人とクレネ人が幾人かいて、アンテオケに来てからはギリシヤ人にも語りかけ、主イエスのことを宣べ伝えた。
                      使徒の働き 11章20節
                                 
 茨木聖書教会の推進する6つの働きを確認する前に、アンテオケ教会をモデルとした、教会の目的宣言文を紹介します。アンテオケ2000プランには、以下の目的宣言文が書かれています。「茨木聖書教会は、主イエスの大宣教命令に従い、あらゆる国の人々を弟子とするために、主イエスを宣べ伝え、バプテスマを授け、主のみことばを教え、主をあがめる教会をめざす。そのために、大宣教命令を忠実に実行したアンテオケ教会を模範とする。」 
 さらに、アンテオケ教会についてもこのように説明されています。「初代教会において、無数の教会の母なる教会となったアンテオケ教会は、伝道に燃え、人々を主イエスに導き、神の家族である教会の交わりに招き、熱心な教育によって、主イエスの愛の奉仕者また主を愛する礼拝者とし、宣教のために働き人を派遣したのである。私たち茨木聖書教会は、この模範にならって、6つの働きを柱として教会形成を行うものである。」この6つの働きとは、上記の説明文に含まれる1.熱心な伝道、2.神の家族の交わり、3.成長を目指す教育、4.愛の奉仕、5.主を愛する礼拝、6.働き人の派遣、です。アンテオケ教会は迫害により散らされた人々によって建て上げられた教会ですが、その成長のきっかけはキプロス人とクレネ人の幾人かによるギリシア人への伝道から始まったことが分かります。バルナバとパウロによる教育、ユダヤのクリスチャン達への危機に対する支援、そして世界宣教への働き人の派遣と、アンテオケ教会が経験した神さまの恵みを私たちも奉仕を通じて共に体験させて頂きましょう。次回からは6つの働きの内容を確認しながら、私たちの賜物が生きる奉仕について具体的に考えていきます。(笠川路人)

熱心な伝道と神の家族の交わり2019年09月08日

そして、主の御手が彼らとともにあったので、大ぜいの人が信じて主に立ち返った。                      使徒の働き 11章21節   
                                 
茨木聖書教会が推進する6つの働きの一つ目は、「熱心な伝道」です。アンテオケ教会はギリシア人に対する伝道をきっかけに成長した教会であり、パウロとバルナバを世界宣教に派遣した教会でした。アンテオケ教会の伝道の働きは、キプロス人とクレネ人の幾人かによって始められましたが、聖書には「主の御手が彼らとともにあった」と書かれています。ですから、伝道の働きの主体は神さまであり、聖霊なる神さまの助けなしに、私たちは伝道の働きを進めることはできないことを覚えます。そして、「人々に主イエスを宣べ伝え、洗礼に導く」伝道の働きは、教会全体が関わる奉仕とも言えます。アンテオケ2000プランには、「すべての奉仕は伝道に関係しているという考えに立って、教会の奉仕やプログラムに参加していくこと、そして、伝道の取り組み方法は、人々の必要に目を留めながら、柔軟かつ大胆にあらゆることを試みる1」と書かれています。礼拝を中心とした教会のさまざまな活動を通して、家族への伝道、次世代への信仰継承、そしてイエスさまをまだ知らない人々への伝道を熱心に進めていくことが一つ目の働きです。
 二つ目の働きは「神の家族の交わり」です。「互いに愛し合いなさい」(ヨハネの福音書13章34-35節)というイエスさまの教えに基づき、家族のような親密な交わり、絆を形成し、教会のメンバーであることの満足と喜びが全教会員にあふれること2が、アンテオケ2000プランに目標として掲げられています。小グループであるアガペーケアグループを中心に、奉仕グループや多様な必要に応えるグループを推進し、教会員の交わりの形成を目指しています。使徒の働きに描かれている初代教会の力強い成長の原動力は何でしょうか。「神を賛美し、すべての民に好意を持たれた。主も毎日救われる人々を仲間に加えてくださった。」(使徒の働き2章47節)家族のような親密な交わりがあり、そこに喜びがあり、周囲から見て魅力的なコミュニティであったことが想像できます。神の家族の交わりが深まっていくことによって、教会そのものが地域にとって証しとなり、好意や興味を持って下さる人々がイエスさまに出会っていくのです。もう一度、イエスさまの「互いに愛し合いなさい」という教えを覚えながら、神の家族の交わりが深められ、広がっていくことを祈っていきましょう。
(笠川路人)
1、2 茨木聖書教会アンテオケ2000プラン~茨木聖書教会の使命と目的~ 3頁

成長を目指す教育と愛の奉仕2019年09月15日

彼に会って、アンテオケに連れて来た。そして、まる一年の間、彼らは教会に集まり、大ぜいの人たちを教えた。弟子たちは、アンテオケで初めて、キリスト者と呼ばれるようになった。             使徒の働き 11章26節                                    

 茨木聖書教会が推進する6つの働きの三つ目は、「成長を目指す教育」です。アンテオケ教会の成長を目の当たりにしたバルナバは、パウロをアンテオケに連れてきます。そして、アンテオケ教会でバルナバとパウロを中心とした教会教育が始まりました。それから1年にわたって、バルナバとパウロはギリシア人を中心とする、大勢の救われたばかりの人々に教えました。その結果、弟子たちは「キリスト者」(クリスチャン)と呼ばれるようになります。茨木聖書教会もアンテオケ教会にならって、キリストの弟子を生み出していく教育に重点を置いています。アンテオケ2000プランには「すべての新生した信徒はキリストを目標に成熟することができる。」と書かれています。教会学校を始めとする信徒教育の働きは、クリスチャンがイエスさまを目標に成長し、与えられた賜物が家庭、教会、そして地域において用いられて行くことを目的としています。教育部では、より良い教育カリキュラムを検討していますが、大事なことは、私たち一人一人がイエスさまの姿を目指して成長したいと願うことです。
 四つ目の働きは「愛の奉仕」です。キリストのような愛の奉仕者になること、そしてそれぞれの賜物を生かして奉仕の働きを進めていくことが、アンテオケ2000プランに掲げられています。アンテオケ教会の弟子たちは、「それぞれの力に応じて」ユダヤの兄弟姉妹たちに救援物資を送りました(使徒の働き11章29節)。コリント人への手紙第一12章には、すべての信徒がキリストのからだの一器官として、教会にはなくてはならない存在であることが書かれています。どのような奉仕を担当していても、それはキリストのからだを建て上げるために必要不可欠な奉仕であり、誰かのために祈ること、礼拝に出席すること、そしてクリスチャンと交わることも愛の奉仕の一つであることを覚えます。私たちの愛の奉仕を通して、教会が建て上げられ、地域にイエスさまが宣べ伝えられていくことを祈っていきましょう。(笠川路人)

主を愛する礼拝と働き人の派遣2019年09月22日

彼らが主を礼拝し、断食をしていると、聖霊が、「バルナバとサウロをわたしのために聖別して、わたしが召した任務につかせなさい」と言われた。               使徒の働き 13章2節                                    

 茨木聖書教会が推進する6つの働きの5つ目は、「主を愛する礼拝」です。アンテオケ教会は、礼拝し、断食する教会でした。アンテオケ2000プランには、「神に最高の誉れと崇敬をささげ、それが日常生活の生き方になること目指す。」と説明されています。礼拝とは日曜日に行われる主日礼拝に始まり、生活のすべての面において神さまをほめたたえる(栄光を帰する)ことであると言えます。神さまを礼拝することで、私たちは人生において優先すべきものが何かを示され、聖書のみことばによって心が養われ、信仰の励ましを頂くことができます。主を愛する礼拝をささげていく時に、私たちの心は聖霊なる神さまの臨在によって喜びに満たされ、愛と喜びと平安のある歩みへと変えられていくのです。茨木聖書教会が、神さまに喜ばれる「主を愛する礼拝」をささげることができるように祈りましょう。
 最後の6つ目の働きは「働き人の派遣」です。アンテオケ教会は礼拝と断食の中で、バルナバとサウロ(パウロ)を世界宣教に派遣することを聖霊によって示されます。アンテオケ教会の中で最も中心で活躍していた二人を派遣することは、教会にとってどれだけ大きいチャレンジであり、犠牲だったでしょうか。しかし、彼らは聖霊なる神さまの語りかけに素直に応答して、バルナバとサウロを派遣し、彼らの宣教活動を支援し続けます。主を愛する礼拝をささげていくときに、教会は働き人を派遣する恵みに与ります。茨木聖書教会はアンテオケ教会を模範とし、数多くの働き人を全国にそして海外に派遣してきました。茨木聖書教会から派遣されていった先生方が各地で主のために仕えておられることは教会にとっての大きな恵みです。これからも神さまが献身者を教会から起こして下さることを祈り、働き人のために祈り、サポートする奉仕を進めていきましょう。さらに、働き人の派遣は、牧師や宣教師だけに限定されず、信徒一人一人が、家庭や職場そして地域に派遣されていることも含んでいます。与えられているそれぞれの場所において、神さまからの励ましと力を頂きながら、証しの生活を歩んでいきましょう。               (笠川路人)

与えられた奉仕を振り返り、導きを祈る2019年09月29日

キリストによって、からだ全体は、一つ一つの部分がその力量にふさわしく働く力により、また、備えられたあらゆる結び目によって、しっかりと組み合わされ、結び合わされ、成長して、愛のうちに建てられるのです。        エペソ人への手紙 4章16節                                    
 アンテオケ2000プランに提示されている、教会が推進する6つの働きについて見てきました。一つ一つの働きを確認することで、今、担当している奉仕が教会のどの働きに繋がっているか明確になります。すべての奉仕はキリストのからだである教会の成長と建て上げに貢献していて、同時にクリスチャンの成長の場ともなります。大切なことは、奉仕はまず、神さまに奉げられるものであり、神さまは奉仕する一人一人を祝福してくださる方であることを覚えることです。「愛のうちに建てられるのです」とのみことばに立ち、共に奉仕を担当している仲間のためにも祈っていきたいと思います。兄弟姉妹を愛することは、まず、兄弟姉妹のために祈ることです。聖霊なる神さまが、祈りによって私たちを組み合わせ、結び合わせてくださるときに、教会の働きが前進していきます。
 将来、神さまが導いて下さる奉仕についても祈っていきましょう。もし神さまが与えてくださっている賜物が生かされる場があるならば、奉仕について具体的に祈って頂きたいと思います。そして、既に祈りに導かれている奉仕があるなら、牧会者や各部会のリーダーに分かち合って頂ければ幸いです。さらに、教会の様々な働きの中には、信徒の方々の思いやアイデアから始まったものもあります。どの賜物が用いられるのか、誰と一緒にできるのか、そしていつから始めることができるか、神さまの導きを求めて頂きたいと思います。教会が、お一人お一人の奉仕の働きによって愛のうちに建てあげられ、福音宣教のために主に用いられ続ける教会であることを願い、祈っていきましょう。
                             (笠川路人)