霊的友情の実践2019年03月10日

ヨナタンは、自分と同じほどにダビデを愛したので、ダビデと契約を結んだ。                  サムエル記第一 18章3節                                   
 私たちは霊的友情の具体的な事例を聖書の中に見ることができます。旧約聖書の有名な事例は、ダビデとヨナタンの友情が挙げられるでしょう。ダビデがサウル王に追われ、苦しみの中にある時、ヨナタンは決してダビデを見捨てずに、ダビデを励まし、支え続けます。伝道者の書4章12節には「もしひとりなら、打ち負かされても、ふたりなら立ち向かえる。三つ撚りの糸は簡単には切れない。」という御言葉があります。逆に霊的友情でないケースも存在します。苦難のただ中にあるヨブに対して、3人の友人はヨブの状況に深く同情するものの、神さまの御心にかなった正しい助言をすることができませんでした。霊的友情の関係は、お互いの人生に深くかかわるだけに、注意をもって謙遜に関わることも必要です。霊的友情ではない関係としては、1.その人の人生において神を演じる、2.相互依存的関係に陥る、3.支配、コントロールする、4.カウンセリングをする(される)といった事があります。
 どうしたら私たちは神さまの御心にかなった霊的友情を長期的に育み、祝福を受けることができるでしょうか。まず二人の関係にイエス・キリストをお招きすることが大切です。リヴォ―修道院長の聖アエラッド(1110-1167)はこのような祈りを記しています(1)。「我ら二人は御前におります。我らは二人であり、キリストが三人目としてここに加わってくださることを願います。」この祈りを実践する時に、イエスさまが二人の関係の中に聖霊なる神さまを通して存在して下さり、共に信仰を深め合う関係へと導かれることを実感することができます。人生の歩みの分かち合いと共に、二人が心を一つにする祈りを通して、霊的友情の祝福を体験することとなります。教会の中に霊的友情の祝福が広がっていくことを祈ります。それでは次回からは第7課の感情の課題(怒り・悲しみ)について学んでいきましょう。 (笠川路人)
(1) ジェームス・フーストン「神との友情」343頁

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